不動産鑑定士

不動産鑑定士とは

不動産鑑定士とは、依頼者から特定の不動産についての鑑定を引き受け専門的な知識をもとに適正な評価額を調査決定するための仕事です。

最も大きな仕事となっているのが毎年国や都道府県が公表している公的評価(地価公示、地価調査など)を行うことですが、他にも個人的に依頼を受けて個別に民間評価をすることもあります。

公的評価と民間評価の二つが主な不動産鑑定士の仕事になるのですが、特に公的評価の仕事は必ず毎年安定的に発注があるので希望をする人が多くなっています。

一方で不動産鑑定そのものを仕事にするのではなく、鑑定士としての技能を活かして不動産コンサルタントやフィナンシャルプランナーとなる人もおり、企業や個人に対して資産運用のためのアドバイスを全般的に行っていきます。

不動産鑑定士の仕事をするためには事前に国家資格を取得しなくてはいけないことになっており、無資格者が行うことは法律により禁止されています。
ですので一旦取得をすることで排他的な業務を担当することが可能となり、それだけ仕事の確保がやりやすくなります。

不動産鑑定をするためには過去の評価や周辺の同様の不動産の取引価格、さらに今後どのように利用することで収益が望めるかといったことまでを総合的に考えて判断をしなければいけません。

またまとめた内容をきちんと依頼者に対して適切に報告しなければならないので、資格を習得するだけでなくその後職業経験を積みながらスキルをアップさせていく必要があります。

不動産鑑定士になるための方法

不動産鑑定士として国土交通省に登録している人は、2012年1月1日時点で7767人となっています。
不動産鑑定士の国家資格に合格をしても不動産鑑定業務に携わらない金融業や不動産会社勤務の人もいます。

国家試験を受けるために事前に必要となる受験資格はありませんが、試験の難易度はかなり高く合格率は毎年5%程度で推移しています。
試験は短答式試験と論文試験の二部構成となっていて、先に短答式試験に合格をしなければ2次試験の論文試験に進むことはできません。

なお短答式試験の合格率は約30%程度なのですが、一次試験を合格した人のうち論文試験に合格できるのは1割程度にとどまります。
あまりにも難易度が高い試験であったため一度新試験制度により若干易しくなるように改正があったのですが、その後不動産業界が全体的に不況になったことにより受験者数は減少傾向にあります。

試験に合格をしてもただちに不動産鑑定士になれるわけではなく、その後に実務修習を受けそれを修了したのちに国土交通大臣からの確認を受けてようやく資格者となります。

試験から正式な資格を取得するまで最短でも2年間がかかってしまうので、他に仕事を持ちながら資格を取得するのはかなり難しくなっています。

不動産鑑定士の適正

不動産鑑定士となるためにはまずは非常に難しい試験をパスしなければいけません。
ですので何よりもまず粘り強く勉強をして、対策をとっていくことができるかどうかという資質が求められます。

また実際に仕事をすることになった場合にも、細かいデータ集めや自分の足を使った調査、他の会社や組織との連携を求められることになるので総合的な情報処理能力が必要です。

国からの公的な仕事が得られればよいのですが、そうした安定的な業務は既に大きな鑑定事務所が受注していることがほとんどなので、新たに資格を取得して業界に入る場合にはまずは民間の会社に勤務して実績を積み上げていくことになります。

とはいえ排他的業務ができる仕事なので就職には非常に強く、バイタリティー次第ではどんどん実力を活かした仕事をしていくことが可能です。